～相続財産についての調査方法～

　前回は、スムーズな相続手続のための方法の一つである「財産目録」の作成についてご紹介しました。実際に「財産目録」を作成するときや相続の手続においては、相続財産を正確に把握する必要がありますが、相続する人が亡くなられた方と同居していない場合等、財産を正確に把握することが難しい場合もあるでしょう。
　その場合、どのように調べればよいかの方法をご紹介させていただきます。

【調査例①】　銀行の残高証明書による預貯金の確認

　預貯金の残高は、通帳に記帳されていればわかりますが、通帳がどこにあるかわからない場合もあります。また最近は通帳のないネット銀行を利用する人も多く、一般の銀行でも通帳を発行しないケースも出てきています。そういった場合には、預貯金がいくらあるかを明らかにするために、金融機関に「残高証明書」を発行してもらうことが有効です。
　また、残高証明書は相続税の申告の際に、相続財産に関する書類としても必要です。

【調査例②】　上場株式等に係る口座開設の有無の確認

　亡くなられた方が株式を所有している場合において、どの証券会社に口座を開設していたか、不明の場合もありますが、証券保管振替機構に「登録済加入者情報の開示請求」を行うことで、上場株式等に係る口座が開設されている証券会社、信託銀行等（口座管理機関）を確認することができます。

＊上記のような調査の際には、戸籍謄本等を提示する必要がありますが、必要な戸籍謄本を準備するためには、戸籍に関する専門知識が必要な場合もあります。
　当センターでは、このような場合の調査のお手伝いも行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

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